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ガールフッドのILLminoruvskyのレビュー・感想・評価

ガールフッド(2014年製作の映画)
3.5
原題『Bande de filles』(2014)

監督・脚本 : セリーヌ・シアマ
撮影 : クリステル・フルニエール
編集 : ジュリアン・ラシュレー
音楽 : ジャン=バティスト・デ・ラウビエ
出演 : カリジャ・トゥーレ、他

パリ郊外の荒廃した地区で生まれ育ち、行き場のない日々を過ごす16歳のアフリカ系移民の少女が、やがて不良グループの仲間入りをしながら、自らの未来への道を切り開こうと懸命にもがく姿を描いた青春映画。

撮影が非常に美しく、黒人の肌が本当に綺麗に描写されていて、照明の光の使い方、美術のクールな色使いのセンスが溢れてホント素晴らしかったです。
特に彼女達が青く染まった部屋でリアーナの「Diamonds」にのせて口パクで、はしゃぐシーンは非常に美しくて印象的。

しかし、兄の友人とセックスしたらアバズレ認定で地元に居りづらくなったりするところは、フランスのアフリカ系移民の生活に無知なので、なんでそうなる?と不思議で、それ以降のストーリーにノレないまま終わってしまいそうになったが、泣いているヴィックにカメラが寄っていきそのまま過ぎ去りピントの合わないボケた景色を写し未来がぼやけてしまっているかのように終わると思いきや、画面右からヴィックが登場し中央で画面の左向きに立ち止まり、そして、画面左へと消えていくラストシーンは未来へ自分の意思を持って進む覚悟をした少女の成長が一発でわかる「映画」的なシーンで素晴らしかった。
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