S・サーランギ監督のYIDFFコンペ作『チョール 国境の沈む島』。インドとバングラデシュの間を流れるガンジス川。いつ沈むとも知れぬその中州（チョール）には両国間で闇物資を運ぶ貧しい人々が住んでいた。パノラミックな大自然と人々の生活を切り取る緑色の暗視カメラ映像のコントラスト。

圧倒的な自然の映し出し方に脱帽。
接写や音響の使い方に魅了され、ストーリーがカラダに染み込む。

人々の生活は形を変える河に飲み込まれ、何もかもが奪われていく。
身分を証明するものを失った彼らは、どちらの国からも支援を受けることが出来ない。
それでも生き抜くしかない運命から、目が離せない。

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