びーち

あした晴れるかのびーちのレビュー・感想・評価

あした晴れるか(1960年製作の映画)
3.9
ヤッチャバ育ちの新進カメラマンと担当宣伝部員の仕事と恋を描いたロマンチック・コメディ。オリンピックを4年後に控えた東京が舞台。我が地元の深川不動堂や、父によく連れて行ってもらった神田の青果市場など、懐かしい風景が感慨深い。他愛ないロマコメではあるが、スピーディーな展開と洒落た語り口はとてもバタくさく、中平康の本領発揮と言ったところか。裕次郎のコミカルな演技も思いの外軽妙だが、なんと言っても芦川いづみが素晴らしい。とてもキュートで、その上見事なコメディエンヌぶりを発揮している。この辺も中平康の手腕ではなかろうか。驚くべきは、永代橋と思しき場所でのカーアクション・シーンや銀座周辺の大通りでの渋滞シーンで、今では絶対撮影出来ないだろう。
びーち

びーち