シュールで退屈な映画だったな。
でも、時代の空気感がよく現れた映画だったと思う。
自動制御された工場。
特に仕事も無いのに帰ろうとしない従業員。
びーじーえむは、機会の稼働音。
静かに少しずつ鬱屈していきそうだ。
人が縦と横に交差するシーンが何度か差し込まれる。
サバゲーも差し込まれる。
死人と生人の区別もあやふや。
ふと、頭を過るのはこんなこと。
テクノロジーの発達による雇用問題、
ワイドショーを騒がせる離婚問題、
意識せざるを得ない戦争の影、
そして何より、
さとり世代と呼ばれる、しらけムードの若者、
鑑賞者の視線のようなカメラワークと、演者がそれを意識してるっぽーい感じ。
正に、まわりの目ばかり気にしている、自意識過剰な若者ではありませんか、(僕のことじゃないよ)
生まれた時からずっと不景気。そりゃ無気力にもなりますよ。(だから、僕のことじゃないよ)
---現代はガムシャラに頑張ったからといって、何とかなる時代ではない。
だから、今のミュージシャンは、シャウトせず知的にファルセットで歌うのだ。---
以前、「rockin' on」と言う音楽雑誌にこんな記事があった。
確かに、頑張りが報われづらい時代なのかもしれない。
やりたいこともみつからず、仕事もツマラナイと思うかもしれない。
僕もそんなこと考えるときもある。(最早若者と言っていいのか微妙な年齢ではあるが…〈そして、さとり世代ではない〉)
別にやりたいことなんか見つけなくたっていい。
その代わり、自分のために踊ってみません?
下手でもダサくてもいいからさ。
自分のために踊ることができるってイイかもですよ。
無気力になるより、はるかにイイ感じだと思うんです。
ほら、主演の谷口蘭ちゃんもなんかイイ感じ。
https://m.youtube.com/watch?v=eDxm1RIXClk
https://m.youtube.com/watch?v=FYR6iLt2lT4
シュールで退屈な映画なのに、こんなこと思わせるなんて…『息を殺して』結構ヤルな!
PS. 劇中で「生きて帰れたら結婚して」と言い、ソッコーで死んでいった若者がいた。(サバゲー中) 思わず吹いた。
PPS. ところで、犬って一体何だったんだろう???
PPPS. 何だか無性に酒が飲みたくなった。