じゅんP

息を殺してのじゅんPのレビュー・感想・評価

息を殺して(2014年製作の映画)
3.8
考えていないのか、はたまた考えないようにしてるのか。普段は意識せずにいる「なぜ」にふいに思い至る。

後付けで責任や理由を纏った、諦めが下支えする貧相な理論武装。
自分と、今目の前にある現実との接触を、ただ息を殺して、生を殺して、通り過ぎるまで待っている。
そこには前もって軽くしておけば、多少は重さに囚われずに済むかもという甘い打算も働いて。

この映画を、そして今を退屈だと感じるのは、きっとどっちにしても…。

「こうしてれば良くなるような気がする」って言葉にしてれば、みんなで共有してれば、少しは強度が増すような気がしていた。そんなのきっと意味ないってわかってたのに。

拠り所の側が、そこを精神的な根城とする者たちを見守っている。私たちは、もっとそれを感じて、信じていいんだ。
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