shoodkuni

スター・ウォーズ/最後のジェダイのshoodkuniのレビュー・感想・評価

1.7
自分は長らく地元に住み続けてきたために、自分の外側の世界をほとんど知らないなと思うときがある。だから一歩踏み越えてしまったとき、そこにあるさまざまな歪みに気づいてしまう。世の中には生まれ持って恵まれた人間とそうでない人間がいるし、食べるもの、みてきたテレビ番組、年収、一緒に遊ぶ友達の性格から何から、自分とは違う人と対面したとき、わたしはまた一つ社会へとコミットすることができるだろう。

印象に残るシーンがほとんどない映画。後半の塩の原での赤と白で彩られた戦闘シーンは結構観ごたえがある。しかし、主に3つの視点で同時並行で進む物語はひたすら散漫で、まったく統合を失っている。レイの出自はまだ明かされていないが、スカイウォーカーの一族の構図が強調されることで、『スターウォーズ』サーガがごく一部の特権階級を中心とした諍いの話でしかないことが露骨になっていく。ルークの小柄さ、CGで生まれ変わった高解像度のヨーダなど、ほかにも目を惹く要素もあるにはある。ただオリジナル・トリロジーの、「映画ってこういう試行錯誤のことだよね」的な楽しさはもはや皆無。
スノークのいた広間の「スタジオ」感えぐい。全体的に、途中で金なくなったんかって思うほど、映像が安っぽい映画である。
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