TaiRa

スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明けのTaiRaのレビュー・感想・評価

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振り返って考えてみると、シークエルを作る動機ってビジネスしかないもんね。最後まで「スター・ウォーズを作りたい人」が一人もいなかったプロジェクトでした。

ジョージ・ルーカスの構想通りのシークエル(ウィルズ銀河史の話?)作れとは言わないけど、やっぱ「スター・ウォーズ」はルーカスのものだったなと。ファンが一番認めないけどね。だから今回のディズニー三部作はカノンっぽいレジェンズとして捉えてる。あくまで二次創作、パラレルの「スター・ウォーズ」。今回の三部作って「スター・ウォーズを作りたい」って意志がどこにもないよね。J・Jなんかはそもそも何かを表現したくて映画作ってる人ではないから当たり前なんだけど、キャスリーン・ケネディにしたってディズニーにしたって、誰もスター・ウォーズに興味ない。新しい物語を創造しようという意志はもちろんなくてフランチャイズをどう成立させるかだけを考えてた。ファンサービスに徹するなら別にそれでも良いけど、ほんとに何も考えてなかったので過去作の真似かパロディ、同窓会要素だけを提示して誤魔化すしかなかった。3本の映画で物語を紡ぐ意味とかも全く考えてなかった。3本映画作って何も言ってない稀な事態。クリエイティビティを担保したかったがスタジオの方針と合わず上手く行かなかった、みたいなレベルでもない。ただただ大きな虚無だけがあった。ライアン・ジョンソンは「スター・ウォーズに興味ない」ことを作品を通して表明していたけど、それを途中の一本でやっても全体に影響はない。『スター・ウォーズ』という映画作品の事を好きな人はたくさんいただろうけど、「スター・ウォーズ」という物語が何かを考えた人は一人もいなかった。3作通してアダム・ドライバーだけが優れた仕事をしていた。
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