前半は、スタディカムでビシッと捉えた鮮やかでキャッチーな映画的ビジュアルの世界観、アッパーなモノローグ進行、愉快なキャラ紹介や我々のノスタルジアが刺激され、圧倒的に心地が良かった。
他方、後半はエッジは失われてシンプルな悲友情譚に着地点が絞られてしまった気はする。
当然、着地自体の完成度は高い。
グレッグの視点にだけよるのも、学生映画として理にかなった作り。
高カーストに位置する女子の描写が特に顕著な視点描写
純粋な善意で接しているのに我々とグレッグには不快な存在にしか感じられない。
レイチェルの見舞いに来ないのはグレッグの視点のみから観れば底が浅い人物だから。
ただ実際は本当にグレッグを信頼して任せていたのかもしれない。
どうしても視点が一つに寄ってしまう事を肯定してあげるある種の優しさ。
ジョン・バーンサルが出てきた瞬間画面が引き締まる。脇役俳優としての安定感が素晴らしすぎて見ていてとても安心する。
出てくる場面で絶対面白いこと言ってくれる感じが大好き。
アールの目がラリる前から決まっているのでずっと面白かった。