菩薩

ボス・オブ・イット・オールの菩薩のレビュー・感想・評価

4.2
約7年半ぶり(マジかよ)2度目の鑑賞だがやはり面白いし、リモートワークが一般化した今だからこそ余計に現実味を帯びてくる。監督本人が「コメディです」って言ってるんだからコメディとして観ればいいと思うが、人間の代替可能性とか、組織を維持・強化する為に必要とされる「共通の敵」とか、上手に嘘をついて人を切り捨てられる人間こそが生き残っていく社会に対する皮肉の様なものもふんだんに盛り込まれ、その全てが暴走した俳優の自尊心によって薙ぎ払われていく。確かトリアーの鬱が最高潮の頃に…みたいな感じだった様な気がする、だからこそ「お前ら全員クソしょーもねぇ」って意味合いの方が強いと思う。相手社長役のフリドリック・トール・フリドリクソンが段々と若松孝二に見えてくる、デンマーク人なのにデンマーク人が嫌い過ぎるトリアー、めっちゃ分かる。
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