1870年代アメリカ。街には機関車がはしり、煙が立ち込め、砂けむりに混ざる。地面は枯れ、荒野の黄土色が続く。
見るからに暑そう。なのに、西部劇特有のフォーマルなカチっとしたジャケットに身を包む男たち。Tシャツ着ろ。短パン着ろ。ねーよこの時代に。
生きづらい時代に喝を入れるクールビズ主義の男が一人。しかも彼は女性に優しかった。
「おいネーチャン。暑いだろ。おれが脱がせてやるよ。」
待て待て。ソイツは俺の嫁だ。オシャレは我慢派。厚着のガチギレガンマン、ジョンがこの作品の主人公。
『悪党に粛清を』
タイトルからなにを言われてもキレるヤバい男が主役と思いきや、序盤のガチギレ以降なかなかキレない。大砲の充填には時間がかかるのだ。
端からみれば、これは怒っていいでしょ。って感じる場面でもキレない。
これはさすがに。。。キレない。
それは審査員から票を集めて集めて一本になるあの大喜利番組IPPONグランプリの如し。一本になりそうでならないあの緊張感。
おおおおおお
お前がキレんのかーい!
堀内一本