にゃんにゃん

学生妻 しのび泣きのにゃんにゃんのレビュー・感想・評価

学生妻 しのび泣き(1972年製作の映画)
3.4
カメラワークがすごく面白い。ズームイン、ズームアウト、ぐらぐら揺れたり、ぎゅーんと動いたり、俯瞰したり。音楽もとてもいい。幸が薄い片桐夕子。加藤彰だなーって思う、現実と回想、イメージが入り交じる叙情的な展開。家主の女がいない洒落た部屋で片桐夕子と男が過ごすシーンはすごく「女は女である」的でコケティッシュ、スタイリッシュ。でも一番良かったのは白川和子。片桐夕子とほとんど年が変わらないのに、やさぐれた母親を好演してすごい存在感。場面場面がそれぞれ美しかったり淀んで雑然としていたり、いちいち描写がすごい。クズ男にハマる系×失って初めて気付く系ロマンポルノ、切なく心にしみる部分はあるんだけど、この映画がなんとなくコミカルに見えてしまうのはやっぱり片桐夕子のコメディエンヌな雰囲気のせいなのか相手の男の演技が下手すぎるせいなのか。一応片桐夕子は高校生な設定だけど全然高校生には見えない。
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