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愛に濡れたわたしのisopieのレビュー・感想・評価

愛に濡れたわたし(1973年製作の映画)
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2015年4月6日(月)、ラピュタ阿佐ヶ谷。

「みんな嘘だ」男の台詞どおり、女は嘘に嘘を重ねてゆく。謎そのものとしての女を描いた物語は夢の中でみる夢のように何ひとつ要領を得ず、もはや前衛に近くなる。頭と終わりを森進一の「港町ブルース」にサンドイッチされた迷宮。

かくも観念性を突きつめた映画は、果たして監督以外のスタッフやキャストの誰がどこまで理解していたのだろうか。裸さえ出せばなんでもよい、という自由度の高さがロマン・ポルノの美点とはいえ、よくぞこんな映画が作られたものだ。
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