ロアー

ミッキーのクリスマスキャロルのロアーのレビュー・感想・評価

3.8
ディケンズの『クリスマス・キャロル』のディズニー版。なんだか去年のクリスマス頃にも観た気がするんですけど、確か感想には残していなかったのでちゃんと書きます。

ミッキー&フレンズによるこの手の名作劇場って、ミッキーたちが役者として映画で役を演じているという体でいいんだよね?
ディケンズの『クリスマス・キャロル』の主人公スクルージに因んで作られたスクルージ・マクダックが、映画「クリスマス・キャロル」でスクルージ役を演じるというメタどころじゃないことになってるんだけど大丈夫?

スクルージに雇われている貧しいミッキー(クラチット役)の姿を観て、言うて現実ではスクルージよりミッキーの方がめちゃめちゃギャラいいに決まってるし、大スターが端役として出ていて話題になるパターンでしょ?と思ってしまいました。昔、この映画の絵本版が大好きで何回も読んでいたあの頃の純粋な私はどこへ?
それこそ『クリスマス・キャロル』の教訓というか過去の亡霊のジミニー・クリケットがカサで心臓ブッ刺してきた感じなんですけど、でもさ「ミッキーが現実」って言ってる時点でさ、まだ私かわいくない?

ともあれ、良心の象徴である「ピノキオ」のジミニー・クリケットが過去の亡霊、金銀財宝飽食の「ジャックと豆の木」の巨人が現在の亡霊、そして強欲な悪党であるピートが未来の亡霊というのがピッタリ過ぎることに関心しました。この映画内での役と本来のキャラとしての役と、ダブルに乗せてくるのがお見事。
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