『新宿スワン』で離れてしまったのが間違いだった。これもやっぱり超園印の楽しい映画だった。
園監督映画を「わけわからん」と切り捨てるのは簡単で、不快に思って距離を取るのも理解できないわけじゃない。
『自殺サークル』公開当時、その頃時代はまさしく自殺サークルだった。年間自殺者数が3万人を越え、20分に一人のペースで人が死んでいく狂った実社会の悲しみや痛みや絶望を、ああやって描くことでしか表せられない園監督にぼくは、強烈なシンパシーを覚えた。
そうだよな、って本当に思った。
本作を見ても、泣きそうになりながら、そうだよな、ここしかないんだよなって思えた。
わからない人にはきっと永久に伝わらず、わかりたいと思えた人にはずっと残る作品だと思う。いい映画でした。