白く塗られた面と黒く塗られた面のある壁があって、光源が複数あるから、白い壁では複数の影が映って黒い壁では影が映らないっていう状態での太極拳を撮った短編
動きが増えてくると外に跳躍して動きが頂点になったところでさらに跳躍があって、その後は逆回しで最初に戻る
白い壁は複数の影が入ることを前提にした構図になっていて、影なしの構図にしたい時は黒い壁を写すなど計算されたカメラワーク
演奏は太極拳用のって訳ではなく中国の笛とハイチの太鼓のらしい ミニマムかつ動きと連動していてめちゃくちゃに良かった
カメラのための振付けの練習、変形された時間での儀礼に続いて、身体表現をカメラでいかに捉えるかが主軸になっていて、引き続き静止とスローモーションが使われている その一方で、ここまでにあった夢的な表現がなくなってタイトル通り瞑想的、無意識的というよりは無我的な表現に置き換わっている
表現の主軸が切り替わったって意味ではターニングポイント的な作品なのかもしれない これをさらに発展させたのがハイチのドキュメンタリーなように思った