実話に基づいた良作。
ナチスに略奪されたクリムトの名画を取り戻すために、オーストリア政府を相手に法廷で争う主人公マリア(ヘレン・ミレン)と弁護士(ライアン・レイノルズ)の物語。
ストーリーが進むにつれ、ナチスによって家族や故郷を奪われたマリアの辛い過去が明らかになってきます。
国宝級の絵画を持ち主に返すということは、国が過去の過ちを認めるということなので、なかなか勝ち目のない難しい裁判なんですね。国を相手に争った弁護士の勇気と熱意にも感動です。
ヘレン・ミレンとライアン・レイノルズの演技力がとてもよく、上品な雰囲気の良質なドラマです。
ナチスに関しての描写や法廷のやりとりはそこまで深掘りしていないのですが、歴史の一端を知るにはいい映画だと思います。
どうしてもヘレン・ミレンがエリザベス女王に見えてしまう…