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黄金のアデーレ 名画の帰還のktyのレビュー・感想・評価

3.7
ヘレン・ミレンさん演じるマリアの気高さは、ご本人の肖像と似てて、役作りのプロ根性を感じました。

ウイーンを、現代、ドイツ侵攻時の赤いセピア色、アデーレの家族の金色に分けて、時系列と背景を特徴づけていて、わかりやすかったです。

最近SUITSで、スタイリッシュな弁護士ばかり見てたので、本作の弁護士ランディの地味で安そうなスーツ、車も当時の大衆車というのがリアルでした。

でも事実としてご本人が美術品専門の弁護士として成功したことから、人のやらない分野で第一人者になることって大事だなと思いました。

法廷闘争の、柔軟な対応、あきらめずに証拠を探し、法律の規定を見直す真摯な態度で挑む勇気そして家族の協力が心に残りました。

おばあさんと、孫ほど年が違う若く実績の乏しい弁護士が、祖国愛のもとに、やりとりをする何気ない会話が地味に良かったです。
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