ぽー

黄金のアデーレ 名画の帰還のぽーのネタバレレビュー・内容・結末

4.6

このレビューはネタバレを含みます

マリアが本当に取り戻したかったのは、叔母アデーレの肖像画ではなく、ナチスドイス時代に奪われたオーストリアで続いていったでろう家族との満たされた穏やかな生活であった。
ランディとの法廷闘争をするうちに、奪われたもののあまりの大きさに目を背けてきた自分を克服し過去と向き合えるための勇気を手に入れた。最高裁で勝訴し、ランディと抱擁するマリアは、そのことに気づき、「私たちのことを忘れないでいておくれ」という父母の言葉を噛みしめるように思い出す。
二度とあってはならない歴史の過ち。現代に生きる私たちが、過去の過ちにどのように落とし前をつけるのか、ひとつの美術品をもとに紡ぎ出された作品であった。
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