HidekiIshimoto

悪夢探偵2のHidekiIshimotoのレビュー・感想・評価

悪夢探偵2(2008年製作の映画)
4.0
塚本版ホラーは『リング』っぽいけど、リングまた観たら死ぬ俺がまた観れるくらいは怖くない。怖いより面白い。撮り方だけでホラー味だす創意工夫が面白い。そして最後は怖いよりも面白いよりも哀しい。前観た時もあのラストはくらったけど、市川実和子のお母さん具合もあって相当くらった。くらいすぎて目が腫れた。全子供の最大の喜びは、お父さんとお母さんの笑顔を見ることだってことは『異人たちとの夏』観た人なら全員知ってるだろうし、最大の悲しみは、お父さんとお母さんが見てくれないことだとこれとか観ると思う。喜びからは愛が生まれ、悲しみからは憎が生まれ、深すぎる悲しみからは貞子が生まれる。つまりホラーの底には深い悲しみが横たわってる。そんな悲しみをこんな見せ方で解き放ってみせる塚本晋也。勘弁してよ。自分の中のちょっとばかりの思いやり成分の発生源は、いつも歌いながら晩ごはん作ってた亡き母の後姿だったと思い知らされた。