クマヒロ

64 ロクヨン 前編のクマヒロのレビュー・感想・評価

64 ロクヨン 前編(2016年製作の映画)
3.6
一つの事件を巡る物語、かつ三上に降りかかる、組織間の対立や、家族トラブルなどの災難。
前編だけでもとてつもないボリュームだった。

一人一人の人生に脇役でも物語が感じられるようなところがあった。そのためか、かなり複雑な人間関係をスピーディーに展開していくため、ついていくのに大変な映画だった。

佐藤浩一さんの熱量高い演技も相まって、刑事部と警務部の関係、広報室と記者クラブの関係や、それぞれが組織でしか動いていないこと、事件に向き合っていく気がまるでないことが浮き彫りになったかのようだった。

前編はもちろんサスペンス要素もあるのだが、人間ドラマとか人物相関関係の説明のようにも感じられ、少し退屈な部分もあった。
その中でハラハラするシーンがあったり、後編に繋がるようなものも出てきたが。

記者クラブとの決着というところに前編の落とし所をつける。後編には様々な謎を残しつつ、新たな事件が起きる。
映画としての流れもちゃんとなっていて、面白かった。
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