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怪物はささやくのtobyのネタバレレビュー・内容・結末

怪物はささやく(2016年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

35

大切な人を大切にできないことが1番辛い。でも、何も悪いことをしていないその人を煩わしく思ってしまう僕がいる。夢の中で、今にも崖から落ちそうなその人の手を放した。何度もその悪夢を見る。僕が心のどこかで思っていることを、その悪夢は何度も眼の前に突きつけてくる。罪悪感が募る。その人は僕に何かしただろうか。12歳の僕が、学校に行く前に洗濯機を回して、朝食を自分で用意して、寂しく一人で食べるのはその人のせい?学校でクラスに馴染めないのは、その人のせい?違う。その人は自分を愛してくれている。そんなこと十分わかっているはずなのに、「その人さえ居なければ」が頭をよぎる。僕は、その罪を告白した。怪物は(もしくはママは)、罰を受けるべきであるはずの僕を許した。病気のママがいない世界を願った僕を許してくれた。苦痛から逃れたくてそういうことを「考える」のは当然だと。「考える」のは罪じゃない、どう「行動」するかが問題なんだと。罪悪感が癒やされた時、僕はやっとママの眼を見ることができた。

なんだ?これは…レビューじゃないな笑
とにかく、自分にとってHealing treeならぬ、Healing filmだった。
リアルに100分の内、50分は目が過剰に潤ってた。
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