アスガー・ファルハディ監督の長編2作目🎬
死刑の執行が迫った親友の命を救うべく、同じ少年院出身の青年が奔走する姿を描く。
2作目にしてファルハディ監督のずっしり重い作風が出来上がってる感じがした🥺
まずこの監督の作品観ていつも驚くのがイランの社会性や法律が日本のそれとは全く違うこと。
死刑の迫った親友アクバルは16歳のとき恋人と心中を図るも自分だけ生き残り、殺人罪で死刑宣告を受けてる状態だけど、それを遺族の判断で取り下げることが出来るというシステム😳
罪の重さや判決は法律で行うものじゃないんか!
そこでものを言うのがお金💶
死刑を早めるのも金次第💶
死刑を取り下げるのも金次第💶
被害者遺族も加害者家族もどちらも裕福ではないため、お金があれば…という現実に翻弄される🌀
アクバルの家族からしたら「どうにか死刑は免れて、なんとかやり直させたい」というのも分かるし、娘を亡くした遺族(父)の立場からしたら、「お金を貰って許したら、娘の命を代償にしたみたいだ」という気持ちも分かる😭
どっちの立場も…と言いたいところだが、正直心中しようとしたんなら、素直に死ねよ…と私は思ってしまうのですよ…
なのにみんなでよってたかって死刑取り下げないのは酷いみたいにお父ちゃんを責めて(実際は懇願してるだけで責めてはいない)…お父ちゃんの身になれよ😭
「これ以上私を苦しめるな…」ってお父ちゃんが言ってるの辛過ぎる😭
でもアクバルが自分の息子だったら確かに助かる道があるなら縋りたくもなるよな…
あぁ、辛い😭
まぁこの話は本人達ではなくて、周りの家族や友人たちがあれこれやり取りする話ではあるから成り立つし、主人公が死刑の迫ったアクバルではなく、その親友ってとこがまた違う視点でいい。
親友の命のために自分の人生を賭けられるのか?の選択も出てくるし。
アクバルの姉役のタラネ・アリシュスティがとても魅力的だったのも、今作を盛り上げている😍
最後はどうなるのか結局答えが出ないまま、それでも余韻の残る感じだった🥺