リリーのすべてのnecoのネタバレレビュー・内容・結末

ファンタビのニュートが…
って今は思うけど最初全然気付かなかった。
苦しくなるけど観てほしい素晴らしい映画です。字幕と吹き替え両方で見たけど、この映画は是非、字幕で観てほしい！字幕をオススメします。

リリーは幸せだったかもしれないが、観てるこちらは思い出すだけで胸が苦しくなる。息が詰まる。ずっと息が詰まりそうな、心が張りつめて、苦しいというより寂しかった。

ずぅっと奥に眠ってただけで最初からリリーは居たんだね。子供の頃に封じ込めたまま、アイナーとして生きてきた。それまでは普通にアイナーとして妻を愛し生きてきたのに。ふとしたキッカケ、なのか？それともたまにだけどそういう瞬間はこれまでにもあったのか？

まだ誰にもトランスジェンダーなんて知る由も無い時代にリリーはとても理解ある友人に恵まれてる。最初登場した時は怪しい感じがしたけど、ハンスってめちゃくちゃ良い人なうえにナイスガイ。


しかしリリーからすればゲルダにアイナーを求められて苦しいけど、ゲルダにして見ればずっと夫だと思って信じてきたアイナーが徐々に、そしてある日突然リリーとして女に生まれ変わってしまった。普通ならリリーへ変化してきた時に離れられてもおかしくは無い。どちらの立場でも辛くて。それでも理解をしつつ傷付けて、傷付けられて、それでも愛して、理解して。


ゲルダの勇気と優しさ、強い愛に。
リリーの苦しみと喜びに。
胸が締め付けられる…

死を恐れるより自分をリリーを殺したまま生きる方が死よりも辛かった。こんなにも辛いんだと理解した。最後はとても美しい。終始幸せな気持ちになれる瞬間が見てるこちら側には無かったけど、あの美しい顔を見たらリリーの最後は幸せな気持ちで終われたのかな…

ゲルダがあの部屋で、あのあとで、1人じゃなくハンスが居てくれて良かった。





私的には見てる側に幸せな瞬間がないリリーのすべてを見た方に、現在上映中の『ミッドナイトスワン』を是非観てもらいたい。リリーのすべてに感銘を受けた方にはミッドナイトスワンもお勧めします。こちらは幸せな瞬間があるから苦しいだけじゃないから。そしてリリーのすべてと同じく別の次元で美しい。どちらも観てもらいたいオススメの映画です。