しょっぴー

リリーのすべてのしょっぴーのネタバレレビュー・内容・結末

リリーのすべて(2015年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

数奇な運命に見舞われたとある夫婦の話。

まず映像の構図やまるで絵のような色彩設計が素晴らしい。
美しい映像の中で語られるのは、着実にあぶり出されていく夫婦のひずみ。

小さなきっかけから一人は新しい自分に目覚め、一人は後悔を抱く。
そこには常に分かりあえない二つの葛藤が存在し、徐々に引き裂かれてしまう。

ゲルダを演じたアリシア・ヴィキャンデルは持ち前の明るさと、しっとりとした複雑な内面の双方を完璧に表現しており本当に凄い、と感じた。
また、同様にリリー役のエディ・レッドメインは本当のバケモノだなと思った。

たとえ悲劇的なラストであろうと、
こういった同性愛をはじめ多くのマイノリティを扱った映画がここまでの完成度に到達したことは素晴らしいと思った。