Q

軽蔑のQのレビュー・感想・評価

軽蔑(1963年製作の映画)
4.0
前半20分、
何かが起こりそうな気配と静けさ、美しさ、そして配色!!!
この映画のストーリー全てをキュッとまとめちゃったの?!人の配置と動きにも感動、、、天才なのねゴダールやっぱり、

赤い壁を背に、爺さんがとぼとぼとタバコに火をつける、バックでは、映画で終始流れるあの音楽がボリュームアップ、
爺さんの動きに合わせてカメラも動く、ブルーの車が写ったあたりで画面が切り替わって、緑と黄色のポスターがまばらに貼られたプレハブにもたれかかるポールが映る。その奥では階段をカミーユが小走りで駆け降りてくる。ポールと叫ぶカミーユ。
(彼女はポールと叫ぶのは3回。どれも印象的だけど、回数を重ねるごとに彼女の愛は軽蔑へと変わってく。)
で、ポールがカミーユに気付いて、彼も駆け寄ろうとするんだけど、そんな2人の間をジェレミーを乗せた赤い車が割り込んでくる。
もう映画終了!YES20分!もうショートフィルムでおっけい、ここで全ては語られた。

愛が無にころっと変わる時って、ある
おっきな幻滅や諦め、そして、それによってとうとう心がまっぷたつになった時

カミーユを誘うジェレミー、どう見ても嫌な感じ満載なのに、ポール、プライドに負けてしまったの??彼女は、「俺は気にしない、君が行きたいなら彼と一緒に行くんだ」なんか一切求めてないのに!!ダメっていえ!
プライドや変な駆け引き、もしくは余裕があるふりなんて捨てちまえ〜

あの後彼女がポールって叫ぶ時、私は事切れた

愛が軽蔑に変わる事。
両親離婚までの最後の数年を思い出して、はあ、なんだかな、と、へとへとになっちゃった
はっきりとした配色と決別と『オデュッセイア』と、すれ違いと愛と軽蔑と、、赤
すごい映画
とにかく映像が美しい!!
映画に一日精神共々吸い取られました

以上。

メモ📝
「カミーユが去っていくことは破滅を意味   
する、それが現実になってしまった」
「私達は空白の時間を共有して生きてきた、自然な感情の高まりの中、それは突然起きた、ポールの腕の中で目覚めた時、何が起きたかわからなかった」
「無謀さはカミーユにもなく、私にもなかった、明らかに見抜かれているのになぜ冷静に彼女を理性の餌食にできるだろうか」
「仕返しの感情わざとぶつけてやったわ」
「彼女の様子から嘘をついて、すべてを解決したがっている、そう気づいた、しかし彼女は考え直した」
「ポールは私を傷つけた、今度は私の番悟られないように仕返しをするの」
「私が間違っていた彼女は不貞ではない
見かけでわからない真実はいつか証明される」
「曖昧な感情を合理化しようとして相手を疑うほど本質が見えなくなる」



女性を理性の餌食に又はあしらうような扱いをする男性たちに憤慨
結局力で説き伏せるの?そうそう、私の父もそうだったわ
一瞬でも垣間見たら終わりなの
Q

Q