Shimizu

ストックホルム・ペンシルベニアのShimizuのレビュー・感想・評価

4.5
幼い頃に誘拐され、17年間行方不明だった娘が帰ってきた。再会してもレイアには両親の記憶もなく、誘拐犯ベンとの生活が忘れられない。失われた時間を取り戻そうと、母親の愛は次第に過激になっていく。

とりあえず題材が好き。
レイアにとって誘拐・監禁されていたことは苦痛ではなく、育ててくれたベンに愛着を持っている。一方で母親は“知らない他人”であり、あれこれ要求されるもその意味が分からない。母親が必死になるのももちろん分かるし、世間的には帰ってこられて良かったね、と言われるが、レイア本人はどちらと一緒にいるのが幸福なのかと言われれば、多分そちらですよね。
両親のもとへ帰ってきてからのお話なので、回想シーンとしてベンと過ごした日々が少しだけ描かれますが、もっと見てみたい。誘拐したあと監禁している理由がちょっとSFチックで好きでした。
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