Omizu

ファイナル・アワーズのOmizuのレビュー・感想・評価

ファイナル・アワーズ(2013年製作の映画)
3.8
【シッチェス映画祭2014 男優賞】
オーストラリアのザック・ヒルディッチ監督作品。カンヌ映画祭監督週間でプレミアされ、シッチェス映画祭では男優賞を受賞した。

よかった。流石シッチェス映画祭。今こういうのが観たかったというのを確実に叩き出してくれる。

もちろん主演の俳優さんも良かったけど、一番印象に残るのはマンディのお母さん。見たことあるな、と思っていたら『メディア王』などで活躍しているサラ・スヌーク!やっぱり。

人類があと数時間で滅亡するとしたらどうする?という擦り倒されたネタなのに非常に新鮮に思える。86分と短い中にエッセンスが凝縮されている。

ジェームズの抱える葛藤と焦燥感がよく表現されていた。少女を送り届けたいという善意と使命感、そして別れた恋人への想い。刻々と時間が迫ってくる焦燥感。それらが一体となって押し寄せてくる。

しっかり面白く、画面も怖く美しい。子役含む役者さんたちもよかった。今求めている全てがある大満足のSF作品だった。
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