ゆうき

光をくれた人のゆうきのレビュー・感想・評価

光をくれた人(2016年製作の映画)
4.0
出てくる人みんなが孤独で、みんなが深い愛を持っていて、だけどやっぱり孤独で。孤独だから分かり合えるし、孤独だから寄り添えない。どれも美しい魂なのにどれも彷徨う魂で。それぞれの光を探す物語。
何を求めて観るかで受け止め方も感想も変わりそうだなー。私はサスペンスと思って観たのでとても面白かった。罪を犯した人の物語。でも罪って一体なんだろう。何が、誰が、何を、誰を、罪に定めるのだろう。戦争で人を殺せば英雄、でも平和な社会では犯罪になる。決まり事に翻弄される。
イザベルに対して否定的な人が多いとゆーようなことをチラチラ見た気がするけど、私は彼女を責められないな…勿論、人として正しくはないんだけども。でも子供を欲する想いはどんな欲求も凌ぐものだろうし、あの時代においては特に子を持つことへの希望も責任も重かったんだろう。
ハナがあまりに強くて毅然としているから、相対的にイザベルが悪く見えてしまうのかもしれないけどさ…確かにハナは人間が出来すぎてた。でもあれは生みの母親だから持てる強さだと思う。どちらが正しいとか優れているとかではなくてね。

2人の家に並んでたパステルトーンの琺瑯らしき鍋とポットがたまらなく素敵であった。
ゆうき

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