KAZU

メイド・イン・ブリテン(原題)のKAZUのレビュー・感想・評価

4.0
「アメリカンヒストリーX」のデレクも最近だと「スキン」のブライオンが少女に見えるほど、キレまくりの英国スキンズの話し。時代的に80年代イギリスなので、諸悪の根源サッチャー政権が若者の失業、暴力へと走らせ、フーリガンが世界中で大暴れしてた英国の暗黒期が作品の背景にある。

もう、この時代頃からのイギリスユースカルチャーが好きすぎるっていうのもあり、めちゃくちゃ良かった!(紹介してくれたフォロワーcem様には一生もんのお礼を言いたい)。既出した作品たちはどれも屈強なレイシストが愛や様々な経験から更生していく成長や人間ドラマが主題だと思うけど、本作にはまるで救いがない。レイシストから精神破綻者へ突き進み、サポートし続ける者からも投げ出されてしまう。

当時の抑圧された若者のエネルギーや怒りがラストの主人公の眼差しに詰まってる。

暴動必至。
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