グラッデン

ゴーストバスターズのグラッデンのレビュー・感想・評価

ゴーストバスターズ(2016年製作の映画)
3.7
コロンビア大学の素粒子物理学博士・エリンは幽霊調査の依頼を契機に、友人たちと幽霊退治の会社を設立する話。

大人気シリーズのリブート版。自分も子供の頃にテレビで見て大好きになった映画の1つでもあるので、公開を楽しみにしていました。

過去の大人気作品(シリーズ)のリブート・新作を鑑賞した際には繰り返し書いておりますが、この手の作品において大切なのは「継承」と「革新」だと思っております。旧作のDNAをいかに継承し、新しい要素を引き出せるかが鍵になるのではないかと。

そうした視点に立って本作を観ておりましたが、継承と言う点に関してはリスペクトを込めた旧シリーズとの絡ませ方に工夫を感じましたが、少しリスペクトしすぎた印象は強かったかもしれません。そもそも、本作が、旧シリーズと同じ世界観では無さそうなので、下手に絡ませても鑑賞側にしか響かない構造になっておりますので、ある意味では不自然にも見えたりもします。

ただし、登場人物については、鑑賞前から噂になっていた、クリス・ヘムズワース演じる脳筋ポンコツ男子(「俺たち」枠では収まらない逸材)、ホルツマン姐さんのイカれぶり等の強烈なキャラも多くおりました。あと、贔屓目に見ても、会話の下品さについては(自分の友人等の女子校出身者が垣間見せるような)リアルさが滲み出ていて良かったです。旧シリーズにおけるペックマン博士たちが見せたダメ人間大集合(=俺たち映画)とはまた違ったグループとしての魅力を感じられました。

この他、ゴースト退治用のガジェットの充実度も非常に良かったです。対人格闘兵器、二丁拳銃といった武器は終盤戦に光っていたように、旧シリーズにはない魅力を作れていたと思います。

大人気作品の系譜を継承する意味もわかっているので、ファンサービスの重要性もわからなくは無いのですが、少し足かせになっていた印象はあるので、もっと自由に独自路線で突っ走ってもよかったのではないかと思います。
ただし、次作が作られる場合は、アイツが出てきそうなので、ある程度の踏襲はされそうですね。