s

Wの悲劇のsのレビュー・感想・評価

Wの悲劇(1984年製作の映画)
4.0
主題歌「Woman Wの悲劇より」を良い曲だと思いながらも肝心の映画を観たことがなかったので荒井晴彦の流れで鑑賞。「原作を劇中劇にしたい」と言った脚本・荒井晴彦とそれに乗った角川春樹によるザ・角川アイドル映画は評判通りの傑作でもっと早く観るべきだった。
新悦の薬師丸ひろ子は言わずもがな、三田佳子の女優魂が凄まじく名言炸裂。「女優女優女優!!勝つか負けるかよ!」←これ絶対に負けられない闘いの前に三田佳子に言ってもらえたら絶対勝てる気がするので心に刻もう…
それにしても冒頭の暗いシーンがまさか処女喪失後のやり取りだとは思うまい…

一つひとつを振り返ると本当に良くできた脚本で、天井に貼られたWの悲劇の公園ポスターに手が届かず剥がせないまま家を立ち去るシーンなんて泣けてしまう。夢のような時間は長くは続かず引き裂かれる運命に"身代わり"、そして"演じること"の意味について考える。愛、欲望、悲劇の方程式。私はスキャンダルな女。「二人じゃなくてひとりでやり直すの」が身に沁みる夜だ。


メモ
さっき観た『花腐し』のシナリオ改変の台詞、「顔ぶたないで わたし女優なのよ」ってWの悲劇の薬師丸ひろ子の台詞だったのか。ラストの薬師丸ひろ子のアップショットもストップモーションだしある意味荒井晴彦の集大成だったんだなと知る。
s

s