勝沼悠

ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリーの勝沼悠のレビュー・感想・評価

5.0
 『スター・ウォーズ 新たなる希望』前日譚。
 デス・スターの設計図奪取に挑む名もなき戦士達を描く。

 このローグ・ワンは序盤不思議な違和感を感じるはずだ。それは反乱軍がテロリストとして描かれているからだ。彼らが手を汚す場面をあえて描いてる。
 それを越えて中盤から終盤は熱い映画として描かれ、そのクオリティはすごぶる高く、かっこよく熱く泣ける。しかし、最後まで見て私はハッと気づく。これはテロリストが玉砕する映画なのだと。それに自分は感動しているのだと。
 もちろんSFスペクタクルなスター・ウォーズとしての要素はちゃんと高いレベルで盛り込まれている。エンターテイメントととしてクオリティ高くつくってありながら、それがオセロの表裏のように反転し社会派なメッセージを浮き上がらせているのだ。これはすごい。
 
 ギャレス・エドワーズはスター・ウォーズをつくりながら自分の映画をつくっている。この映画は映画の一つの基軸になるのではないだろうか。
勝沼悠

勝沼悠