ちはな

ぼくらの家路のちはなのレビュー・感想・評価

ぼくらの家路(2014年製作の映画)
4.5
まるで ドキュメンタリーを観ているような『悲しい』というより『辛い』作品だった

シングルマザーのネグレクトにより施設に入れられた10歳の兄のジャックが6歳の弟を連れて 3日行方がわからない母を探す話

鍵がないので家に入れず 食べる事も 眠る事もままならないまだ 幼い兄弟 (飢えをしのぐ描写とかホント切ない)
特に兄のジャックの心情が 観ている方にも痛いほど伝わって来くる
彼は 母親以上に面倒見がよく 弟を気遣いながら母に思いを馳せる

母は 男に依存していて節操がない
しかし 子供といる時は とても優しくて明るい素敵な母の顔を持つ
だから どんな振る舞いをしようと 子供達は母の事が大好きなのだ

邦画に柳楽優弥主演の『誰も知らない』というネグレクトの作品があるが そこでも母は子供達の前では優しいお母さんだった

ここで「母親が悪い」と言ってしまうのは簡単だ
でも この母親も 子供の頃 まともな愛情を受けて育つことができなかった人なのではないか…と思う
大人になりきれず 誰かにすがりたいのでは
要は 虐待の連鎖

結果的に 生きていく為に大人にならざるを得なかったジャックの成長っぷりが もう切なくて(⌯˃̶᷄ ﹏ ˂̶᷄⌯)
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