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ぼくらの家路のkazのレビュー・感想・評価

ぼくらの家路(2014年製作の映画)
3.7
ジャケットやタイトルからも何となく分かるように、2人の兄弟が母親を捜して家に帰るまでの3日間を描いた作品です。

シングルマザーで子育てしている母親は男に依存して非常にだらしなく、ほぼ育児放棄状態。ただ子どもたちに対する愛情は本物で一緒に過ごす時間は優しいので、そこまで憎めないし、何より子どもたちにとっては大好きな〝ママ〟なのです。

預けられた施設で、ちょっとやらかしてしまった兄ジャックは、その場から逃亡。そんな中、母親は行方不明。この状況が一体どうなるのか?と話に引き込まれました。

迎えに行った弟と共に子どもたちだけでサヴァイヴしていく姿に辛い描写が目立ちます。しかし一方でその内容とは裏腹に映像はとてもキレイで観入ってしまいました。

最後に兄のジャックが下した決断はスゴいと思うし、10歳にして大人に成長したのだなと思いました。しかしその一方で、そう成長せざるを得なかった彼の心情を慮ると泣ける…(そう考えると原題『JACK』の方がしっくりくる気がします。)

不思議な余韻を残すブツ切りの終わり方も良いし、嫌いじゃないですけど、ただ施設の悪ガキは結局どうなったのだろうか…?
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