父と世界
実はトム・ホランドが勝ち取ったスパイダーマン役のオーディションを受けて、最終選考まで残ってた模様。
自閉症スペクトラムの少年は並外れた数学的才能を持ち、過去に出場を諦めた教師とともに数学オリンピック出場を目指す物語。
数学は小噺程度で抑えると思っていたが、案外がっつりと含まれていた。だが、決して難度は高くなく、高校範囲で如何に難問を対処していくかを見ることができる。
それ以上に、この物語は思春期を迎えたネイサンの亡き父からの自立と淡い恋模様を描いた作品なのである。
最初こそは不要にも思えた三角関係だが、次第に重要だと思えるようになり、ネイサンの繊細さが際立たせることに成功し、非常に深みのある作品だった。
予想外の展開であり、かなり脚色もあるだろうが、実話とのことで、非常に面白い映画を知ることができたと思う。