シロクマ

僕と世界の方程式のシロクマのレビュー・感想・評価

僕と世界の方程式(2014年製作の映画)
3.5
ASDの物語
世界がASDに対しての理解がもっと良い方向に深まってくれたらなと感じた。
僕は、彼らの感性がとても好きで、
その世界を観てみたい。大概のことは、頑張れば叶うが、これは、一生観ることが出来ない。映画でも出てくるが、これはgiftedだ。でもgiftedという言葉は時に重荷にもなる。
この映画は、一般に言われるASDの特徴のコミュニケーションの苦手さをいろんな出会いをきっかけに主人公の気持ちが変わっていく模様を数学を通して描いている。ほして、また周りの人の気持ちにも変化が見てくる。

健常者と呼ばれる人たちが大半の世の中で、異なった感性を持つ人たちが少数いる。
健常者を普通と置き換えると、少数派は異常という言葉で置き換えられてしまうかもしれない。
この世の中は、常に少数派を淘汰してきた歴史があり、それはホモサピエンスがホモ属の頂点に立った所まで遡る。
同じ人間で同じ土を踏んでいるのにどうして差別をしてしまうのか。
それはホモ属のサピエンスと自ら名乗った我々の祖先が奇しくも虚構を生み、それの代償なのかもしれない。
良いモノを作るために差別化は必要だが、それをヒトに対して行うのは違うと思う。その気持ちがあれば、優しさや愛で色んなことが解決すると思うし、そう願っている。
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