終始に渡り破滅的で刹那的な雰囲気が漂う映画。最初からハッピーエンドは望むべくもないと感じ取れてしまう。北方謙三のハードボイルド小説や馳星周のダークノワール小説に似た雰囲気を持っています。
バイオレンス表現はかなり過激。そのせいか短刀で刺すシーンではボカシが入れられています。この映画よく短刀が出て来ます。韓国ヤクザといえば短刀なんですかね。韓国ヤクザの組長と元野球選手のチンピラとの友情や裏切りを中心に描かれてはいるが「チング」のように心揺さぶられる物は少ない。
しかし野球選手くずれの主人公を演じたイ・ミンギの全てを諦めたような冷めた表情は惹き付けられました。野心溢れる組長のパク・ソンウンの存在感も良い。ラストシーンも分かっちゃいたけど切なくて個人的には好きな感じ。評価は低いけれど私は嫌いじゃないです。
