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ワルシャワ、二つの顔を持つ男のmhのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

実在した大物スパイを題材にしたポリティカルサスペンス。
主人公はソ連軍の情報を西側にもたらしたポーランド軍の大佐。原題「Jack Strong」はアメリカが彼に付けたコードネーム。
WW2の最中は、ナチスドイツ相手のパルチザンやってたひとたちが、戦後はソ連の御用聞きみたいになっているという状況が下地になっている。
ソ連崩壊を招いたソ連のスパイは「フェアウェル さらば、哀しみのスパイ」でやってたけど、あれと時代と雰囲気がよく似ている。家族との不和も描かれるし、おしゃれではなく地味でリアル志向のスパイ映画という点でも。
サスペンスの盛り上げ方が誠実かつテクニカルで素晴らしかった。
何人もの巨匠を生み出したポーランド映画の面目躍如で、完成度がずば抜けてた。
ラストのスライドではポーランドが西側に組み込まれて報われたふうになってたけど、裏切り者として考えているひとも多いとのことで、歴史っていうのはひと筋縄ではいかないね。
小さなグラス四つにお酒をついで、飲む飲む飲む自殺のくだりがかっこいい。
この監督の「バトル・オブ・ワルシャワ 名もなき英雄」も良かったんだよなぁ。
面白かった!
mh

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