ぴろ

ヒメアノ〜ルのぴろのネタバレレビュー・内容・結末

ヒメアノ〜ル(2016年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

ムロツヨシはなんかキャラ作ってる感が強いけど、対象的に森田剛がすごい。
こんな演技上手な人だったんだって感じ。
感情のない感じとか、猟奇的な感じがすごい出てた。殺してカレー食って、殺して寝て、殺人と日常生活が並列になってる所…すごいよ。

ムロツヨシの方は、こんな奴おらんでしょ、誇張強すぎって感じだけど、森田は自然。森田の方もこんなやつおらんだろうけど、なんだろう…すごくナチュラルなんだよねぇ。

イカれた殺人鬼の話。
でも過去のイジメのシーンを見ると、「あ、これは殺されても仕方ないわ」って不意に感じてしまうのが自分でも怖くなる。

実際問題、過去の恨み辛みって忘れて生きていくんだと普通の人は思ってしまうけど、イジメられてきた人間からすると、ずっと心の中で反芻し続けて、何十年経っても生活にまで影響していくんかなぁ、って思った。

ムロツヨシのキャラもチェーンソー持ってイカれた感じかと思えば、虚勢だけで犯罪を犯すわけでもない、ある意味普通の存在。

この2人の差は何なのかと。
凄惨なイジメを受けたかどうか?
友人が出来たかどうか?
会社に所属できたかどうか?
恋が出来たかどうか?

色んなボタンの掛け違え。
得られなかった環境の違い。
要素は沢山あるのかなぁ、と。
あるいは全く関係なく元々の素質か。
最後のシーンなんか観ると、イジメさえなければ好青年のまま生きられたはずなのに、って思っちゃうしね。

色々考えてみたけど、
簡単に言うと、
ただイカれた殺人鬼に巻き込まれた話。
ってことで、そんなに評価は高くないです。

チェーンソーを持ったムロツヨシと戦うとか、
ムロと森田がカップル2人をそれぞれ殺してお互いに何だか共感し合うとか(それはそれでどうかという感じだけど)、
なんか色々急展開を想像したけど、
後半に驚きとか感動とか、もうちょっと意表を突いた展開とかハラハラが欲しかったなぁ、と思いました!

あ、めっちゃ遅いタイトルコールとか、
殺人と後背位の対比とか、
音楽とか表現は良かったです。 
ぴろ

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