そぶ918

ヒメアノ〜ルのそぶ918のネタバレレビュー・内容・結末

ヒメアノ〜ル(2016年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

結構前の作品でまさかの映像化。
暗いストーリーにちょいコメディ要素がある古谷実の後期代表作だが、映画はほぼコメディ要素はゼロでその変わりエログロ要素がたっぷりになり、根本のところは一緒だが、ほぼ別物と言っていい。コメディはムロツヨシ、濱田岳が元々持っている存在感でなんとか少しあった印象。
なんといっても圧巻は森田剛。こんな森田剛見たことないというか、映像作品ドラマ作品も含めて代表作品がすぐに思いつかないので相当な覚悟で取り組んだと思う。代表作になっていくとおもう。すごい。
ジャニーズでかっこいいはずなのに普通のいるどこか影のある役でサイコ野郎は本当にハマリ役だった。オナニーシーン、殺したあとに普通にカレー食ってたり、タバコすっちゃいけないところで怒られ切れるところ、淡々と嘘ついて警察を後ろから刺すシーン、淡々とピストル撃って『うっせ〜、あれ?ちゃんと頭狙ったんだけどな〜』と、びっくりするシーン、強姦しようとしたら生理中でキレるシーン、すべて狂気な役を素なんじゃないかと思うくらい迫真の演技だった。
製作委員会方式でジャニーズあったけど、森田剛ファンは観て大丈夫か心配になった。
森田剛の迫真の演技に隠れてしまいがちだが、ヒロインの子の濡れ場シーンもかなり気合入ってた。普通に可愛い若手女優さんなので、そこまでやらないかと思っていたけど堂々たるもんだった。

途中のタイトルが出るシーンは片方は結ばれる女の子、片方は殺されるまでの殴られる女の人が場面が切り替わって打楽器の音がドンドン音量上がっていき、リンクしていくシーンは戦慄した。

さいごのオチはより主人公の同級生という元の森田君に戻った感じになりセンチメンタルでよかったが、原作の夢を見て涙を流して普通に捕まっておしまいという淡々としてる方が好きだっのでもしその終わり方だったら結構自分の中で上位になったかもしれない。

やっばりこの監督はさんかく時とわかったように人間関係の怖いところ、ダメダメなところを撮らせたら上手だなと感じた。
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