ゆみな

セシボンのゆみなのレビュー・感想・評価

セシボン(2015年製作の映画)
3.5
ぜんぜん狙って観賞したわけではないんですけど、またもやチョン・ウさんが出ていた。オマケにカン・ハヌルくんまで。この間観た『善惡の刃』と同じ組み合わせ。役柄ぜんぜん違いますけどね。オマケにチン・グさんも出てるしね。私が好きな俳優さんが沢山出てて眼福でした。そしてストーリーも良かった。好きです。

セシボンっていうのはフォーク喫茶の名前なんですけど、そこで出会った若者達の友情とか恋とかのお話かな。勿論フォーク喫茶ってことで歌唱シーンもありますが。
セシボンで魔性の美声と言われたユン・ヒョンジュ(カン・ハヌル)と、個性的ながら天才肌のソン・チャンシク(チョ・ボクレ)は、お互いを認め合うライバル同士。でもこの2人のお話ではなく、ライバル心の強すぎる2人のクッション的存在のオ・グンテ(チョン・ウ)の恋のお話が肝となってくるんですよね。オ・グンテの親友的ポジションがイ・ジャンヒ(チン・グ)で、彼のおかげでミン・ジャヨン(ハン・ヒョジュ)と出会い、恋に落ちることになるんですよ。

青年パートのグンテがほんとに一生懸命で可愛くて、田舎者でギターも弾けない童貞が、ジャヨンのハートを射止めるために努力し続ける姿にキュンキュンします。天才じゃない努力型人間っていいよね。好き。
そして、20年後のグンテがなんとキム・ユンソクですよ!この映画、20年後のキャストが違和感なさすぎて、いい人選んだよなぁ…って感心しました。
私がいちばん好きだったのはね、グンテがジャヨンのために約束を守り通したこと。自分のことよりも彼女の幸せだけを考えて生きてきたこと。
オ・グンテを演じたチョン・ウもキム・ユンソクも泣くシーンがあるんですけど、これがどっちも胸が締め付けられるのよ。まあ、どっちかって言うと…崩れ落ちるように泣いてたユンソクの方かな。あれは狡いわ。

韓国版の『ウェディングケーキ』の歌詞のくだりも、なんとも切ないものでね。あのケーキ置いたグンテの気持ちを考えるとやっぱり泣ける。音楽映画でありながら上質な恋愛映画でもある…これ、いい映画でしたね。
ゆみな

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