筋はやや安直ながら雰囲気は悪くない
数奇な運命の導きで巡り合うこととなった男と女の悲哀劇。
出だしから雰囲気は悪くなく、自主製作的な素人っぽさもさほど感じられず、いったい物語はどう進展するのか?というポジティブな好奇心は高まる。
変人的孤独な生活に慣れきっていた男の生活にいきなり現れた女の素性はクライマックスでわかったから良しとしても、男の職場同僚とどこで知り合い、何を内に秘め今まで生きてきたのかなどの経緯がまるまる省かれていたのはやや不満。
それに演技的にもこなれていない残念感はあった。
仮に演技派女優を起用したらどうなっていたか想像すると興味深い。
因果応報的必然の巡り合わせというストーリーは新鮮味はなくいささか陳腐であらも目立つ。
それでも総合的な演出や適度に重厚なムードは低予算を勘案するなら十分肯定できる。
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