Laura

無頼の谷のLauraのレビュー・感想・評価

無頼の谷(1952年製作の映画)
3.0
フリッツ・ラング×テクニカラー×西部劇。マレーネ・ディートリッヒがならず者たちの隠れ家「チャカラック」の女主人を演じている。チャカラックとは作中にも出てくる垂直型ルーレットのことで、当初はこれがタイトルだったという。人間の「運命」を決するルーレット。ラングが描き続けたテーマがここにも顔を出す。西部劇の形を借りてはいるものの、ドラマのテーマは婚約者を殺された男の復讐心だ。集団の中の誰が犯人なのか? 隠れ家に潜入した主人公が疑心を深め、やがて真相に近づいてゆく。ラングが得意とするサスペンスのプロットになっている。手がかりのブローチがディートリッヒの胸元に光っていることに主人公が気づくシークエンスも見事だ。
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