寂々兵

ボヴァリー夫人とパン屋の寂々兵のレビュー・感想・評価

ボヴァリー夫人とパン屋(2014年製作の映画)
3.7
文学マニアのパン屋の老人が、近所に引っ越してきた人妻にボヴァリー夫人を重ねあわせて妄想を膨らませる。ということで途中までは多少退屈で高貴な文芸喜劇だったのが、ラスト15分の展開で完全に心奪われた。アホすぎる。天才や。これまで自分でコツコツ築き上げた牙城を自分でぶっ壊しにかかるスタイル。オッサン3人が茫然と歩く画に腹抱えて笑ったし、これまで特に見せ場のなかった息子を使って喜劇(悲劇)を繰り返させようとする貪欲にさも痺れる。大好き。
寂々兵

寂々兵