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AMY エイミーのシノのレビュー・感想・評価

AMY エイミー(2015年製作の映画)
3.7
エイミーワインハウスさんについては、知ってるし聴いたことあるけど特に熱心なファンという訳でもなく、ドキュメンタリー映画がとても好きだし亡くなった時のニュースを覚えているので観に行ったという位です。熱いファンであればもっと点数高かったかと!ただすごく良かったです。

映画が進むにつれ彼女はとても奔放で頭の良い人なんだなと思わせられた。でも人生スキルのステータス振りが音楽と純粋さに偏ってて、精神の強さとか、男運とか笑 そういうものがとても薄弱。周りの環境の変化が激しくそれをきちんと支えて導いてあげる人がもっといても良かったんじゃないかと憤ります。

時系列でデビューからの10年を追うのでドラッグでみるみる痩せていき歌も落ち込んでいくのが目に見えてわかる、本当にドラッグはこの世からなくなってほしい…死んで今更だけど、もっとエイミーさんの私的な、極個人的な恋や生活の歌を、それがすごくドラマチックに聴こえてしまうあの歌声で聴きたかった。
後半トニーベネットさんと共演した時エイミーさんの目に輝きが戻っていて、序盤まだ健やかだったエイミーさんが「私は音楽しかできない人間なの」と言っていたあれが本当に美しい形で表れたシーンで涙が出ました。
ライトすぎる私みたいなファンでも映画を観て一発で惹きつけられてしまう、だから天才なんだと思う。プライベート時の映像がありすぎて「最早プライベートではないな…」と悲しくなりましたが、そのせいでこの映画が出来たかと思うと複雑な気持ち。一番近くで支えなくちゃいけない父親と旦那!お前らは絶対苦しんで死ぬからな!

帰り道これ聴いてたら最高で、勝手に少し寄り添えたような気になりました。
https://soundcloud.com/sha-wu-1/amy-winehouse-frank-live-jazz

余談。これはファンの方が見たら怒るかもしれないんだけど、エイミーさんのトレードマークとも言えるあのヘアスタイル、売れるにつれて後頭部のボリュームが増していって何かの…何かのバロメーターのようだな…と気が散ってしまって反省。
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