Adele

AMY エイミーのAdeleのレビュー・感想・評価

AMY エイミー(2015年製作の映画)
4.3
以前映画館で観て、最近また観た。
初見の時はAmyに感情移入しすぎて彼女が死ぬのがつらかった。号泣どころか嗚咽でエンドロール終わってもちょっと立ち上がれなかった。
最近観た時は多少冷静に観れた。

惜しい才能を亡くした、の一言に尽きる。20代であんな音楽が作れるなら30代、40代、さらにその先にはどうなってたんだろう。もっと彼女の音楽を聴きたかった。

性格もすごくチャーミングな人。
友達にカムデンの自宅を案内するシーンが好き。飾ることが苦手でまっすぐな彼女。だからこそ自分を防御することを知らない。

加えてはっきり分かるのはAmyって典型的なクランケだったってこと。どう観ても幼少期の家庭環境が彼女の依存気質に影響しているし、本来"Rehab"にも行くべきだった。
歌い方が老成してるからうっかり勘違いしちゃうけど中身は20代前半の女の子なんだよね。芯が強いってわけでもない。
音楽で自分の主義主張やアイデンティティを表現してるわけじゃなく、純粋に音楽をやるのが好き。いや、好きというよりもむしろ音楽が彼女の全て。

世間的な成功が必ずしも本人の幸せとは限らない。Amyも小さいライブハウスで歌うのが幸せ、って言ってた。
確かに"Love is a losing game"なんか、老舗の小箱にすごく似合いそうだ。
世間が才能をほっといてくれなかった。

トニーベネットの、「生き急ぐな」って言葉が印象的。
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