EDDIE

ラ・ラ・ランドのEDDIEのレビュー・感想・評価

ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)
4.6
あのときこうしたら良かった。
夢や恋の成就に犠牲は付き物か。
冬春夏秋、そして冬…1年の間、2人の男女の恋模様を通して描かれる人生の過程。
時に楽しく、時に切なく、劇中のミュージカルシーンに思いを馳せ今日を生きる。

ドルビーシネマにて体験。
2017年の新作公開時は劇場鑑賞して、Netflixで配信開始されてからも観ました。
今回までに何度か鑑賞しているけども、好きな作品かと聞かれるとそこまでではありませんでした。
だけど、人間4年も経過すると境遇や心境も変わってくるもの。
やっぱり映画って観るタイミングで感じ方が全然変わるんだなって再認識しました。

ライアン・ゴズリング演じるジャズバーを開くことを夢見るセブことセバスチャン。
エマ・ストーン演じる女優を夢見るミア。

2人は劇中何度も偶然の出会いを重ねながら、徐々に惹かれ合い恋人同士になります。
もう有名な作品なので細かいあらすじは割愛しますが、夢を追いながら恋人を愛し、そして自分の立場や境遇を憂いながらも選択をしていくセブの姿にじぶんを重ねてしまいました。

2人が結ばれるかどうかは置いておいて、ジョン・レジェンド演じるキースとの再会をきっかけに彼の音楽に対する向き合い方が変化していく模様。
ここが自分にとっても一つのキーポイントだったんですが、自分の夢のためにはお金がいるし、愛する恋人だっている。
キースの音楽は決して自分の目指しているものとは違うけど、変化を受け入れることも必要だと。
だけど、それが本当にやりたいことなのか。ミアに諭され、苛立ち、ぶつかる。

こんな一連の流れが他人事とは思えない自分がいました。

人間って選択の連続です。
それは恋や夢に限りません。

あのときこうしておけばよかった。後悔することもあるでしょう。
けど、時間は巻き戻せないんです。
映画のタイムリープもののようにはいきません。

人生は続きます。自分の選択に自信を持って、前に進む必要があります。
時には立ち止まることも必要でしょう。

数年後、セブがミアに笑顔を送ったように、そうなれるように一歩一歩進みたい。そう思いました。

今回ドルビーシネマで劇場公開してくれたこともあり、最高の音響で本作を体験することができました。
みんなが元気いっぱいに踊るミュージカルパート、切なくも自分の意思を反映させたセブの演奏、キースバンドのレベルの高い“Start a Fire”の演奏と歌唱、そしてクライマックスのご褒美ミュージカルパート。

極上の映像体験をしたとともに、改めて『ラ・ラ・ランド』を好きになったきっかけにもなりました。

今日も明日も前を向いて生きよう、そう思いました。

※2021年劇場鑑賞5本目
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