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ラ・ラ・ランドのShogoのレビュー・感想・評価

ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)
4.2
前評判に違わず素晴らしく楽しい作品。
開幕一番はじまる渋滞したハイウェイでの一大ミュージカルシーン!おそらく5分近くあるシーンなのだが、これを流れるような1ショットで捉えていて圧巻。(どうやって撮ってるんだろ)

ミアを演じるエマ・ストーンが素晴らしい。『アメイジング・スパイダーマン』の時からのファンだが、今作でも最高にキュート!長回しの中、歌いながら顔の表情のみでひたすら持たせるショットなど、チャレンジングなシーンも多い。地声がハスキーな女優さんだが、歌もうまい!

セバスチャン役のライアン・ゴズリングもいい。セブの役所も演じるライアンもイイ男なんだこれが...。ジャズピアノの演奏もすごい。複雑な演奏パートは手元のカットバック...とならないのでどう撮ったのかと思っていたが、3ヶ月の特訓の末、吹き替えなしで演じているらしい。すごすぎ。

そして音楽が本当に素晴らしい。予告でもCMでも御馴染みのあのフレーズ。アレが流れるだけで全身が湧き立つ。鑑賞後、サントラ盤を毎日ひたすらヘビロテしてるが、元気が出てくるオススメの名盤です。

ハリウッドでの活躍を夢見る二人を、ミュージカルといういかにもハリウッド映画らしい手法で軽やかに描く。まさにハリウッドのハリウッドによるハリウッドのための映画。『雨に唄えば』、『ウエストサイドストーリー』なんかへのオマージュも随所に見て取れる。稚拙ながら自分自身、こどものころからの夢を追い続けて今に至るタイプの人間で、"映像をつくってエンターテイメント制作に携わりたい" などという“夢のような夢”は地方育ちのわたしの周囲にとってあまり歓迎をもって理解されるものではなかった。そんな身にとって少なからず余計に刺さるものもあるのかもしれない。(もちろんピアニストやムービースターなどというビッグすぎる夢とは比べ物にはならないが...) 逆に言えばそういった身に覚えのない人や、ミュージカル映画に興味のない人とは本作の捉え方や感想は違ってくるのかもしれない。とはいえ、劇中セブが言うように(「ジャズなんて興味ない、と言う人にこそジャズを聴かせる店を開きたい」というセリフがある)そういった人たちにこそ観て欲しいし、おそらくそれは監督の望むところであるのだと思う。少なくともわたしとっては、演技、音楽、画面の美しさ...その他諸々が非常に高いレベルで組み合わさった逸作にうつった。
最後5分の感動を是非たくさんの人に味わってもらいたい!
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