はる

ラ・ラ・ランドのはるのレビュー・感想・評価

ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)
5.0
夢を見て、恋に落ちる二人の王道ラブストーリー。

脚本自体は本当に王道で、意外なストーリー展開は何一つありませんが、それでも観るものの心を動かす美しい一本に仕上がっています。
彼の映画はいつも、どのシーンを切り取っても一つの画として美しく、特にこの映画ではそれが顕著に表れています。色鮮やかな人たちが歌い踊るシーンから始まり、ドレスを着た女の子たち、パーティーシーン、薄闇の降りたグラデーションの空、恋が芽生え始めた二人がお互いの背中をちらりと振り返るカット、満点の星空のようなフロアで踊る二人…。
美しい映像とともに、夢を見ること、恋をすることの楽しさが描かれますが、それだけに中盤から登場する”現実”に打ちのめされます。

ライアン・ゴズリングが演じるセブはジャズピアニストということもあり、「セッション」を観ると理解がより一層深まるかもしれません。ヒロインのミアが働くコーヒーショップで流れてた音楽は、「セッション」で主人公とヒロインが初めてデートしたピザショップで流れてた「When I wake」だし。
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