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ラ・ラ・ランドのhokoのレビュー・感想・評価

ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)
4.5
とても良かった!
音楽と映像表現メインの映画だと勝手に思い込んでいたのですが意外にも脚本が良くて、予想外に泣かされました。
これは絶対に映画館で観るべき。
劇場に足を運んで料金を払い、大画面を前にワクワクしながら観る映画本来の在り方、その価値を思い出させてくれる気がします。

予告編から「真新しさ、華やかさ」みたいなものを勝手にイメージして映画館に向かったのですが、実際にはむしろ「原点回帰」がポイントとなっていたのかなぁと。

劇中で描かれるのは確かに現代の男女なのですが、古典的手法やクラシカルな雰囲気に、一瞬これはいつの時代なのかと混乱させられたり。
出来上がった映像自体は華やかで斬新なかつて見た事の無いものに仕上がっているけど、それは(素人目に見て)ほぼカメラワーク等による工夫の結果であって特に難しい映像技術が使われているわけでは無さそうで、原点に立ち返った地道な涙ぐましい努力が作り手の情熱をひしひしと伝えて来る。
どれだけ現代の映像技術が発達しようとも、昔の映画人が地道に創り上げてきたものの延長線上に常に今があるのだなぁと。
何かリスペクトのようなものを感じました。

ラストのオーディションのミアのシーンも圧巻。
そもそもエマ・ストーンが今回凄くハマリ役で、ミアの役柄とエマ自身に重なる部分が垣間見え、そこも何かグッと来てしまったのですが…。
そしてエマ・ストーンがこの作品でアカデミー主演女優賞を受賞した所に、実はこの映画の着地点があるのではないかと思えてならないのですが……。
まさかこれら全て制作陣の思惑通りなのだろうか…?
何にせよ何処までもドラマチックな映画であります。

それから、所々ユーモラスで笑えるシーンもありましたが、個人的にはラストのJ・Kシモンズの予想外の可愛さにニヤリとしてしまいました。
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